The art of Fitting
創業当初から、J.M. WESTONの靴は、ハーフサイズごとのレングス、複数のウィズ(足囲)で展開されています。
それは単なる職人技ではなく、比類なき精密さと快適な履き心地を提供するという姿勢に根ざしています。
この哲学を象徴するのが、足の採寸という工程です。
常に伝統的な足型測定器を用い、正統な手順に従って実施されています。
この技術をさらに高めるため、J.M. WESTONはMartin Szekelyと協業し、特別なペディメーター(足型測定器)を開発しました。
Corian®のようなテクニカルかつコンテンポラリーな素材と、ウォールナットの柔らかな風合いが組み合わされたこのツールは、メゾンの歴史上初めて、両足を同時に計測することを可能にしました。
J.M. WESTONのソールに使われるレザーは、自社のタナリーバスタンから供給されています。
このタナリーでは、伝統的な植物タンニンなめしの技術が今なお受け継がれており、
この手法により、耐久性と快適性を兼ね備えたソールを仕上げるのに、約1年もの時間を要します。
靴の製法にはグッドイヤー製法またはブレイク製法が用いられ、それにより一足の靴が生涯で複数回のソール交換を受けられる構造となっています。この高品質なオールソール修理は、リモージュの工房で行われ、古いステッチを一針一針丁寧にほどいた後に、新しいソールとお客さまの大切にしてきたアッパーをウェルトを介し新たな縫製で再構築していきます。
J.M. WESTONの愛好家たちの間には、“クロッシュ(cloches=鐘)”と呼ばれる、特別なクラブが存在します。このクラブに選抜や推薦はなく、すべて自発的な参加によって構成されていますが、その「クロッシュ」という称号に深い誇りを持っています。一見しては他の人と区別がつかないものの、彼らは互いをすぐに認識できるといいます。
その謎を解く鍵は、靴のソール裏にあります。もし「W」のイニシャルが鐘のかたちの中に刻まれているなら、その靴は一度、工房に戻され修理・ソール交換・再染色が施された証です。
それゆえに、その一足は持ち主にとってより価値あるものとなっているのです。
お気に入りの一足を再び履く喜びのために
J.M. WESTONは、リモージュの工房内に、修復専用の特別なアトリエを設けました。
この工房では、靴が時間をかけて丁寧に分解され、すべてのパーツが一つひとつ入念にチェックされます。損傷のある部分は適切に交換され、時間の経過とともに変化した足にも再びフィットするよう調整されたうえで、オリジナルの製造基準を厳密に守りながら再び組み立てられます。
この工程には、約100の作業工程が必要とされます。
 
  
  
  
  
  
  
  
  
  







